多子世帯の大学無償化、2026年度からさらに使いやすく。あなたの家庭は対象になるでしょうか

岡FP事務所の岡です。

「うちは子どもが3人いるので、大学無償化の対象になるらしいんですが、実際いくら助かるんでしょうか」というご相談を、このところよくいただくようになりました。多子世帯向けの大学無償化制度が始まってから約1年半、そして2026年度からはさらに使いやすくなる変更が加わっています。今回は制度の中身と一緒に、「じゃあ自分の家庭だったら、実際どれくらいの負担が減るのか」を数字で見ていきます。

なぜ今、大学無償化の対象が広がっているのか

多子世帯向けの大学無償化(高等教育の修学支援新制度の一部)は、扶養する子どもが3人以上いる世帯を対象に、所得制限を設けずに大学・短大・高専・専門学校の授業料と入学金を一定額まで減免する制度として、令和7年度(2025年度)にスタートしました。それまでの修学支援新制度は世帯収入におおむね600万円前後の上限があったため、「収入はそれなりにあるが、子どもの数が多いぶん一人当たりに使えるお金は限られている」という世帯が対象から外れやすい、という指摘が長く続いていました。多子世帯向けの無償化は、この「所得はあるが子どもが多い家庭」を対象に設計された制度、という位置づけです。

通常の制度
📋
修学支援新制度
世帯収入おおむね600万円前後が上限
多子世帯向け
🎓
子ども3人以上の世帯
所得制限なしで授業料等を減免

2026年度に入って、この制度はさらに使いやすくなっています。ひとつは、進学前の「予約採用」でも多子世帯の無償化を申し込めるようになったこと。もうひとつは、令和8年度の住民税を用いた判定から、年収160万円以下の学生世代のきょうだい(大学生など)も「子どもの数」としてカウントできるようになったことです。これまでは判定のタイミングによって「実際は3人育てているのに、制度上は2人としてカウントされてしまう」というケースがありましたが、この緩和で対象になりやすくなりました。あわせて、JASSOの給付型奨学金でも、2026年10月の支援区分見直しにあわせて「子ども」としてカウントできる範囲が広がる方向で調整が進んでいます。背景にあるのは、少子化対策として「3人目以降を育てる世帯の負担を重点的に軽くする」という政策の方向性です。

あなたはどのタイプですか
🧮
タイプA・対象だが未計算
お子さんが3人以上いて対象になりそうだと分かっているものの、実際の減免額やもらい方をきちんと計算していない方。
🤔
タイプB・判定が微妙
お子さんは3人いるが、一番上の子に年収があり「子どもの数」としてカウントされるか判断がつかない方。
👨‍👩‍👧
タイプC・対象外だと思っている
お子さんが1~2人で対象外でも、通常の修学支援新制度や貸与型奨学金の組み合わせで負担を減らせる余地が残っている方です。
モデルケースで数字を確認してみる

あくまで一般的な試算例として、具体的な数字で見ていきます。実際の減免額や支給額は、進学先・世帯の状況・申請のタイミングによって変わりますので、規模感をつかむための例としてご覧ください。

前提:奈良市在住、共働き、お子さん3人(高3・中2・小5)。第一子が私立大学(文系)へ進学するケースで考えます。私立大学文系の4年間の学費総額は、一般的な目安としておおよそ400万円程度とされています。多子世帯向けの無償化では、私立大学の場合、入学金26万円・授業料年70万円が上限として減免されます。

4年間の学費総額(目安)
約400万円
無償化による減免(目安)
約306万円
(入学金26万+授業料70万×4年)
実質的な自己負担(目安)
約94万円
進学前後の立て替え資金(目安)
約100~200万円

国公立大学(4年間の目安約260万円)であればもともとの負担が小さいため、無償化の効果もその分小さくなりますが、私立理系(4年間の目安約540万円)のように学費が高い進路ほど、無償化の効果は大きくなります。

もう一点、実務上の注意点として、奨学金や授業料減免のお金の動きにはタイムラグがあります。奨学金の初回振込みは入学後の4月以降になることが多く、入学金や前期の授業料の支払いには間に合わないケースがほとんどです。無償化や奨学金を使う予定であっても、この一時的な立て替え資金は別に用意しておく、という考え方が欠かせません。

岡FP事務所の考え方:守りは掛け捨て、攻めはNISA

教育資金についても、私がお伝えしているのは「守りは掛け捨て保険で盤石に、攻めはNISAで最高効率に」という同じ考え方です。無償化や奨学金でカバーできる部分が広がった今、貯蓄型保険で教育資金を作る必要性はむしろ下がっています。浮いた分は、NISAなど資産形成側で育てていくほうが効率的です。

🛡️
守り:掛け捨て保険
「もし自分に万が一のことがあったら」という不安には、掛け捨ての死亡保障でしっかり備えます。
🌤️
攻め:NISA
無償化でカバーされる分だけ、貯蓄型保険で教育資金を作る必要性は下がります。浮いた分はNISAへ。

子ども1人あたり教育費1,000万円前後という目安に、無償化でどこまで軽減できるかを差し引いたうえで、必要な保障額を計算しておくと、保険と教育資金の計画がつながります。

よくある疑問
1
上の子が働いていて年収がある場合、「子どもの数」にカウントされますか?
2026年度からの判定緩和により、令和8年度住民税を用いる判定では、年収160万円以下の学生世代のきょうだいであれば「子ども」としてカウントできます。年収がそれを超える場合は対象外になるため、就労状況によって判定結果が変わる可能性があります。
2
所得制限がないなら、世帯の資産は関係ありませんか?
多子世帯向けの無償化そのものには所得制限はありませんが、あわせて申請する給付型奨学金は資産基準があり、資産額によっては給付額が0円になる場合があります。無償化と奨学金は別制度として、それぞれの基準を確認する必要があります。
3
予約採用とは何ですか?
大学入学前の段階で奨学金や授業料減免をあらかじめ申し込んでおく仕組みです。2026年度からはこの予約採用の段階で多子世帯向けの無償化も申し込めるようになり、進学先が決まる前から準備を進めやすくなりました。
奈良・生駒近郊にお住まいの方へ

奈良市・生駒市近郊では、共働きで3人以上のお子さんを育てているご家庭も少なくありません。特に、中学受験や私立進学を検討されているご家庭は、「無償化でどこまでカバーされ、どこから自己負担なのか」を早めに把握しておくことで、住宅ローンや保険の見直しとあわせた資金計画が立てやすくなります。

まとめ
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扶養する子どもが3人以上の世帯は、所得制限なしで大学等の授業料・入学金が一定額まで無償化される制度が令和7年度からスタート
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2026年度からは予約採用でも申込可能になり、判定ルールも緩和(年収160万円以下の学生きょうだいもカウント可)
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私立大学文系のモデルケースでは、4年間の学費約400万円のうち約306万円が減免され、実質負担は約94万円程度に圧縮される計算例
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奨学金の初回振込みは入学後のため、進学前後で100万~200万円程度の立て替え資金は別に準備を
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岡FP事務所の基本メソッドは「守りは掛け捨て保険、攻めはNISA」。無償化の分だけ、保険で貯める必要性は下がる

ここまで一般的な考え方を整理してきましたが、実際に「自分の家庭は多子世帯の対象になるのか」「無償化と奨学金を組み合わせると、いくら自己負担が残るのか」は、お子さんの人数・年齢・進学先によって答えが大きく変わります。岡FP事務所では、教育資金の相談を含め年間800件を超えるご相談を受けており、Googleクチコミでも満足度5.0(20件)をいただいています。「自分の場合はどうなるのか」を数字で確認したい方は、ぜひ一度、無料相談でお話しください。

※この記事の数値は執筆時点の情報です。

岡祐貴
この記事を書いた人
岡 祐貴 岡FP事務所 代表・ファイナンシャルプランナー

奈良市生まれ・在住。相談実績800件以上、生命保険28社・損害保険13社から比較できる独立系FP。「守りは掛け捨て保険、攻めはNISAで最大効率に」をモットーに、子育て世帯のお金の悩みに寄り添う。自身も小学生の娘を持つ一児の父。

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